出版社からお声がかかったら「自費出版の勧誘」でないかにご注意
先日の記事に関連する内容を、もう少しご紹介させてください。
self-publishing.hatenablog.com
というのも、今月、
「作家として新刊を出版しました!」
という方がいらっしゃって、「順調で素晴らしいなー」と思っていたら……
実は出版社コラボタイプの「自費出版」だったのです。
御本人が「それでいい」とおっしゃるなら、モチロンいいのですが。
しかしその前に。
「本を出せたらいいな」ということをおぼろげにイメージされている方々には、よく知っておいていただきたいです。
「出版の誘い=正当な商業デビュー」とは限りません。
ご注意ください。
ちゃんとした商業出版とは?
みなさまがイメージする出版は、おそらく出版社と正当な契約をして本を出す方法です。
いわゆるプロデビュー、商業作家というもの。
- プロの編集者やデザイナーが手伝ってくれるので、内容や書籍の装丁が魅力的に仕上がる
- 広告や販売ネットワークを活用して多くの人に本を知ってもらえる可能性がある
- ただし、プロデビューは誰でもできるものではない
あえてこういう書き方をするということは、正当なプロデビューではないものがあるからです。
このブログでおすすめしている、自分で本を出す「自費出版」
文字通りの、自分でお金を出して(またはコストを掛けずに労力だけで)本を出す手段です。
- 自由度が高く、自分の出したい内容の本を作ることができる
- amazonで売る、即売会に行く、友人に手渡すなどで頒布
- 内容のレベルが高くなくても、出せる
- まとまったお金がなくてもできる(0円〜数万円)
「自分でやる」は、本当におすすめです。
商業出版をしている会社が「自費出版」を進めてくるケースがある
これが先般記事にした
「あなたの作品は素晴らしい!
ぜひ書籍化しましょう」
とメッセージを送ってきて、
「つきましては、出版費用として300万円を用意してください」
という自費出版契約に結びつけようとする勧誘です。
出版社が印刷ノウハウを活用して、素人さんにそれっぽい本を作らせる。
費用は当該素人作家さんに出させる。
売れようが売れまいが、出版社の懐は痛みません。
このタイプは、極論「出版社にお金さえ入ればいい」というビジネス。
残念ながら、スカウトのお声がかかっても、「本当に作品が素晴らしい」とは限らないのです。
(「本当にいい作品だよ!」ということもあるでしょうが……)
つらいお話をしますと、
- 書籍化するのに手間がかからない原稿の量が、すでにある
- 出版を誘えば乗ってきそうな雰囲気がある
とか、そんな理由で勧誘のローラー作戦が行われています。
参考図書
こちらの小説は、そのあたりも含めた出版社のアレコレが書かれています。
小説としても、とても面白い内容なので、機会があったら読んでみてくださいね。